写経をする際 もっとも多い経典が『摩訶般若波羅蜜多心経』です 一般に『般若心経』と広まっているお経です、わずか二七六文字の短文のお経ですが仏教の原理をすべて包含しているといわれ「空 くう」の思想で あり、「空 くう」の意味について奈良薬師寺の故・高田好胤老師は「空とは、かたよらない心、こだわらない心、とらわれない心」と非常にわかりやすく諭されました。 つまり、「自分自身、あるがまま自然にあれ」という釈迦の教えを集約したもので この「あるがまま」を素直に受け入れられないのが人を苦しめる元凶であり 色即是空 色とは目に見えるもの 物事 であり それは「あるがまま」なのだから それを曲がって見たり 裏から見たり 斜めから見たり 人の勝手な創造で観たり あるいは先入観であり そのまま、あるがままを真っ直ぐに見ないで人に伝えたり揶揄したり 悲観したり さまざまな煩悩が働くわけであります。そこを諭した経典が般若心経であり人生のバイブルといっても過言ではない有難いお経であります 一言一句かみしめて自分に取り入れ、普段の生活に活かしてこそ その写経の功徳が生ずるということです 写経をし、それを習う、 習うという意味合いは実行する 実践するということですから 覚えただけではなんにもなりません 頭でわかっていただけでは功徳にならないということです。たとえば電車の扉が開き、ご老人が入ってきた、その瞬間に身体が反応して席を譲ることとか考えずにも反射的に良い行いができる立派な功徳です そこを寝たフリしてみたり その中で一番若そうな人を睨んだり他人事のようにしてしまう それが「かたよらない心 こだわらない心 とらわれない心 あるがまま」ではないことは紛れも無い事実であります お互いを思いやることこそ「あるがまま」ではないでしょうか この社会の中でお互いを思いやることこそ欠けている問題であることは様々な卑劣なニュースで痛感するばかりです そこに般若心経の教えが活かされれば世界の平和も素晴らしいものになると信じるものであります。
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