写経漫画 宇宙観6です。
写経とは、仏を移すことです
写経とは、ただ、仏様の教えをコピー機のように写すのではありません。
ホトケの心を、私の心を通じて、別に移していくことです。
例えば、茶碗に入ったお茶ひとつ考えてみましょう。お茶の色・量・味・温度・栄養・そして作った方の心
これを、別の茶碗に中身をそのまま、そっくり、転位するように
心に移った仏様を、このわが身をもって書き移す。
そっくり、そのまま写す。
お釈迦様の行い・言葉・見方・聞き方・心を、自分の器にそのまま写すのです。
出来ますか?覚悟はありますか?
貴方の器の中に、仏様そのものを漏らすことなく移すのです。
お経は、文字ではない。一字一字が、ただの文字ではなく、仏様そのものなんです。
一字一字が、仏様でありますから、一字一字が光を放ち、言葉を発しています。
私の目でその光をとらえ、私の器に飛び込んでくる
私の器に入った文字は、私の心に働きかけ、私の身体が、仏となっていく。
仏となった、私は、その教えをとどめておくのではなく、私の口から出ていく。
口だけではありません。
私の全身を通じて、行動となって、仏が動き出す。
そう、私の心が、仏色に染まり、聞くもの、見るもの、味わうもの、感じるもの、すべてが仏として私の中に入ってくるのです。
もう迷うことはありません。
私が、仏様となってきたのです。その事を理解すると、私の心は慈悲に包まれ、朝日を浴びた湖の水面のように
波が立たず、静かなこころになっていくのです。