お写経とは何か?

数年前、NHKおはよう日本にていつでも写経が出来るお寺として取り上げられました。

最近は、若い方もお写経をする方が多くなりました。

写経をするのは初めてという方に作法を教えていた時の事です。

「今日は亡くなった友達の四十九日なんです」と言うではありませんか。

それで友達の為に、せめて写経をと思い、ネットで調べて来院されたとのことでした。

「とても良いことですね、お友達もきっと喜ばれます」と伝えたところ、その方は涙ぐんでおられました。

四十九日に写経、良い供養ですね。

また、自分の誕生日に写経をされた方がいました。

ご両親に感謝の意を込め、また自分にも感謝する写経

なんて素晴らしい事ではないでしょうか。

自分の誕生日こそ父へ感謝、母へ感謝

写経を通じて感謝を伝える、その行いこそ親孝行の誠だと思います。

多くの方が写経に訪れますが、それぞれの思いで写経をし

およそ1時間、無心に筆を運び、書きお終えた時の充実感は計り知れません。

大切な時間を費やし自分の思いを確かに伝える、それも写経の功徳です。

こんな時期ですから、ステイホームで写経をなさってみて下さいね。

なぜ?お写経をするのでしょうか?

写経とはの前に、お経とは何か?

お写経は、お経を写す修行の一つですから、その前にお経について理解しておく必要があります。

お経は、お釈迦様が書かれたものではありません

お釈迦様が御説きになられたお話しを、死後遺されたお弟子様たちが書き残していったものです。

三蔵法師とは、三つの宝「経=お釈迦様が説かれた教え、律=出家者の誓い・ルール、論=お弟子さんたちが長い時間の中で悟られた注釈文。」

これは、伝えるために、説かれた教えです。

その教えは、場所と時間を超えて、伝わっていきます。

現代のお写経は、そこまで深い意味はないのかもしれませんが、根本的に大切な「行い」であることには違いありません。